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大学における運動部の在り方とコンプライアンス、新型コロナウイルスの影響について「運動部の体制に関するアンケート調査」結果
一般社団法人 大学スポーツ協会(東京路千代田区 会長:鎌田薫、 以下:UNIVAS)は、 日本体育大学の研究者の協力の下、 各大学における運動部の体制、 倫理・
当調査はUNIVAS加盟大学のより良い運動部運営に反映するこ
調査名称:「大学の運動部の体制に関するアンケート調査」
調査目的:各大学における運動部の体制、 倫理・
調査担当:一般社団法人 大学スポーツ協会総合推進委員会
日本体育大学 松瀬学、 佐野昌行(いずれもスポーツマネジメント学部准教授)
調査期間:2020年9月16日~10月6日
調査対象:UNIVAS加盟の202大学(法人を含む)
調査方法:インターネットアンケート調査
回答率:98大学(49%)
【調査結果の要点】
1) 75大学(76.5%)において、 学生課等の学生支援・厚生補導を行う部局が運動部の統括、 または支援を行っている。
2) 26大学(26.5%)が、 スポーツ庁が推進しているスポーツアドミニストレーター(
3) 90大学(91.8%)において、 学外指導者が現場で指導をしている運動部がある。
4)
5) 学外指導者との契約(雇用契約・業務委託契約を含む)
6) 学外指導者の選任過程に最も強く影響を与えている要因は、 1.OB/OGの意向(28大学、 31.1%)2.前任者の意向(27大学、 30.0%)3.部員の意向(24大学、 26.7%)―の順となっている。
7) 運動部における倫理・
8) 運動部での倫理・
9) 24大学(24.5%)が2016年度~2019年度の間、 運動部における倫理・コンプライアンス違反を把握している。
10) 2019年度、 大学内で実施した運動部の指導(倫理・コンプライアンス)
11)
12) 運動部活に関わる現在(10月上旬)の状況としては、 1.学内で活動している運動部がある(93大学、 94.9%)2.学外で活動している運動部がある(87大学、 88.8%)2.対外試合を実施した運動部がある(87大学、 88.8%)―の順となっている。
13) UNIVASが実施する事業・提供するサービスのうち、 大学サイドが期待しているのは1.
【総括】
本調査の結果、大学運動部における不祥事が続発する中、スポーツ分野を一体的にマネジメントする「大学スポーツアドミニストレーター」(またはそれに相当する立場の方)の配置はまだ26.5%にとどまっていることがわかった。
大学の学外指導者が指導している運動部は91.8%の大学でみられ、その選任過程に影響を与えている要因はOB/OG、あるいは前任者の意向が大きいことがわかった。全体の4分の1の大学の運動部で、過去4年間に倫理・コンプライアンス違反が把握されている。
新型コロナウイルス禍を受け、ほぼすべての大学が感染対策として運動部活動の禁止または制限を実施していた。ただコロナ禍の長期化を受け、10月上旬にはほぼすべての大学で一部の運動部の活動再開に踏み切っていることがわかった。
大学サイドのUNIVASに対する期待の一番は、「安全・安心に大学スポーツを行ううえでの各種ガイドラインの発行」だった。
※本調査の引用にあたっては「引用元: